« 少子化はいけないのか | Main | 家庭ごみ有料に賛成? »

Jul 12, 2004

男女の役割

今日の日経夕刊に興味深い記事があった。
「性別役割分担を支持する人が減った」という内容だ。
以前に比べ、「女性は子供ができたら仕事を辞める」という考え方を支持する男性が減ったという。
家計が苦しいので、妻にも仕事をしてほしい、という意見だ。
けれども、実際の家事分担はどうなっているかと言うと、掃除や食器洗い、洗濯や食事の支度など8割程度の家庭が、妻の役割と答えているらしい。
仕事はすべきと言われ、それなのに家事負担の主役は依然として妻、というのでは、まあ女性としてはあんまり良い条件であるとは言えない。
そこで女性は結婚後の負担増を敬遠し、非婚・晩婚に走るという。

実際、こういう状況は、けっこう良くあることだと思う。
うちなんか、もろ、このまんま。
しかし、冷静に結婚前に、結婚後のこのような負担増を想像し、結婚に躊躇する現代の適齢期女性は賢くなった。
私などは、なにも考えずに結婚したし、考えてみれば私の時代(S40年生まれ)、「結婚しても働いていい?」なんて旦那に承諾をとるような妻も多かったのだ。

「男女の特性を無視してはいけない」という意見もある。
先日の荒川区男女共同参画条例制定の委員長になったセンセイは、フェミニストが大嫌いで、「男女の性差を否定するのはいかがなものか」という考えをお持ちだ。
性別だって神様から与えられたもの。
それぞれの特性や得意分野を無視して、なにがなんでも同等にすることが果たして幸せなのか、という点で頷ける部分はたしかにある。

しかし、性別役割分担を支持する、否定するを論じる以前の問題として、「性別役割分担」の定義が気になる。
料理や掃除、食器洗いやごみ出し、洗濯や風呂掃除、そして仕事をすることは、性別役割分担なんだろうか。
本来の性差を考えた場合、女性が料理や掃除をやって男性が仕事をすることが「性別役割分担を行っている」ということになるのだろうか。

料理や食器洗いやごみ捨てみたいな事柄は、生きていく上で、いつか必ずやらなければならないことだ。
その頻度は人によって多少異なるかもしれないが、社会に生きる人間の教養としては、ごく基本的な部分。
生命力とも言える部分だ。
性別役割の問題ではないはずだ。
生活をするために、お金が必要で、それを稼ぐために仕事をするということも、当然生きるための基本の部分だ。
これだって、性別役割分担などと言い出すのは大げさだ。

戦争に兵隊で行く、とかそういうレベルの話になると、女性向きではないかも、とは思うが、現代の世の中での性別役割は、所詮こんなものだ。
甘えているからこういうことを言う。甘えられる相手がいるからこういうことを言えるのだ。
それは甘えられる側から言えば、ときに「度がすぎる」のかもしれない。だから論争が起きる。

全ての男女が、性別役割分担に適応するわけではない。
料理がすきな男もいれば、残業で夜遅くなる女もいる。
より得意なことを、より好きなことを、より時間がある方がやれば良いのだ。
一方の役割と決めるわけではない。その日、余裕がある方がやれば良いのだ。
それが一番シンプルで、ストレスの少ないすごし方なのではないか、と思う。
肯定するにしても否定するにしても、世間は少し、性別役割に敏感すぎるぞ。

|

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30031/954164

Listed below are links to weblogs that reference 男女の役割:

Comments

つまり「育てる」段階から意識しておかないと、性別役割分担から開放されないのかもしれませんね。
女の子も男の子もその性別ゆえに、必死に性別の特性に近づこうとする。
資質が合う人間には良いでしょうが、合わない場合、不幸です。
女っぽい男の子だったとしても、「これが自分だ」と堂々と言える世の中になりたいものです。

Posted by: KURO | Jul 15, 2004 at 09:13 PM

黒川さん、こんにちは、菊地です。
我が家もサラリーマン共稼ぎ核家族世帯です。
ゴミ出しと後片付け、朝起こすのが私の役割。
洗濯と食事は妻の役回り。
時々切れると息子と私が食事を作ります。

核家族がいいものなのか?最近考えます。
おじいちゃん、おばあちゃんと同居して子どもの面倒みたり
昔話を話したりする生き方もいいなあと思います。

Posted by: 菊地 敏夫 | Jul 13, 2004 at 05:24 PM

荒川のセンセイのホームページを見てから、
ここに戻ってくると、目がチカチカしますね。

1人暮らしをしたことがない男性と結婚すると
すごく大変ですよね。労働、家事、育児、介護まで
ひととおり背負わなきゃいけない。
「アタシはあんたのかーちゃんか!?」と思うこともある。
そんな予感を感じて、途中から私は悲鳴を上げて、
労働と自分1人の生活だけを選んだわけですが、
それでも、人間らしい生活ができていない。。
全部、抱えるなんて、無理ですよ。死んじゃいます。
でも、昔の女の人は抱えていたんですよね。
思わず、合掌したくなります。

あと、性別役割以前に、最近は忙しい仕事に耐えられない
弱い男の子が増えているような気がします。
もっとタフになってくれないと困るんだけどなー。

Posted by: 岩村明美 | Jul 13, 2004 at 01:22 AM

Post a comment