当局の製品安全情報
中国で、日本製の化粧品SK-Ⅱからクロムとネオジムが検出されたとの当局の発表により、返品や暴動騒ぎが起こり、とうとう販売停止にまで追い込まれた騒ぎがありました。その後、唐突に当局の“安全宣言”が出され、今月末には販売再開の予定ということで終結しそうです。もともと安全性には何ら問題なく、ギクシャクした日中の政治の影響や、残留農薬のポジティブリスト制度導入に対する報復だとか、中央政府と上海の政治勢力の軋轢によるトラブル等という解説がされたりしています。なんだかなあ~という事件ではありますが、いろいろ考えさせられるものです。
まず思ったのは、随分消費者をバカにした話であるということです。日本ではかなり冷静な扱われ方でしたし、暴動騒ぎにまで発展するのは国民性や社会状況にもよるのでしょうが、製品の安全性に関する情報により消費者がいいようにもてあそばれたというのは憤慨ものです。
食品や工業製品の安全性に関わる問題は日本でもいろいろ起こっていますが、だいたい安全じゃないのにメーカーや行政が安全だとしていたというハナシ。対して今回の中国は逆のケース。日本ではあり得ないかとも思いますが、少し前のいわゆる“環境ホルモン”騒動は考えてみれば似たようなケースだったかも。結局、当初言われていたような悪影響を実験等により検証することはできなかったと理解していますが、危機意識の盛り上がりはすごかった。こういう安全性に問題ありそうと示唆する情報に対しては、科学的な検証は別にしてというかそれ以前に、敏感かつ過剰な反応になってしまいがち。経済的な損害・効果も大きく、意図的に外交や政治のツールとして利用されることも十分ありそうです。安全性や危険性に関する情報については、報道されたものを鵜呑みにするのではなくその情報の科学的な信頼性の検証がひつよなことはもちろん、当局の動向をいろいろな背景要因や隠れた意図とともに冷静に受け止める、もしくはいろいろ深読みするリテラシーまでも必要になってくるかも。
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